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明治期のお金
(1)
この「明治期のお金」のページ作成に当って、古銭収集家「中島さん」から、
多数の貴重な「紙幣の写真」をご提供頂きました、有難うございました。
(04.11.6)


幕末期のお金 明治期のお金(1) 明治期のお金(2) 明治期のお金(3) 大正期のお金
昭和前期のお金 戦時中のお金 戦後のお金(1) 戦後のお金(2) 戦後のお金(3)
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新貨条例による貨幣


 明治4年(1871年)5月、新貨条例が布告された。新貨条例は、金貨を本位貨幣、
銀貨、銅貨を補助貨幣とし、円形の打刻貨幣とした。
 貨幣の単位を、従来の1両=4分=16朱=4000文から、1円=100銭=1000
厘に変更した。なお、1円は、金:1.5gとした。
    (明治期の物価) 白米10kg:22銭(m元年)、大工手間賃:50銭/日(m元年)
               
入浴料:大人:1銭5厘(m5年)、日本酒:4銭/1.8L(m7年)


(注)銅貨の品位は、すべて、銅:980、錫:10、亜鉛:10

1厘銅貨(d:15.75mmw:0.91g) 半銭銅貨(d:22.2mm、w:3.56g)
年号:m6〜m17年 年号:m6〜m21年


竜1銭銅貨(d:27.87mm、w:7.13g)
年号:m6〜m21年


2銭銅貨(d:31.81mm、w:14.26g)
年号:m6〜m17年


菊5銭白銅貨(d:20.6mm、w:4.67g)
年号:m22〜m30年



*****   *****   *****   *****   *****


(注)銀貨の品位は、5銭〜50銭は、銀:800、銅:200
            1円、貿易銀は、銀:900、銅:100   

旭日竜5銭銀貨
(d:16.15mm
w:1.25g)
旭日大字5銭銀貨
(d:16.15mm
w:1.25g)
竜5銭銀貨
(d:15.15mm
w:1.35g)
年号:m3〜m4年 年号:m4年 年号:m6〜m13年

旭日竜10銭銀貨
(d:17.57mm
w:2.50g)
竜10銭銀貨
(d:17.57mm
w:2.70g)
年号:m3年 年号:m6〜m39年

旭日竜20銭銀貨(d:24.0mm、w:5.0g) 竜20銭銀貨(d:23.5mm、w:5.39g)
年号:m3〜m4年 年号:m6〜m38年

旭日竜大型50銭銀貨(d:32.2mm、w:12.5g)
年号:m3〜m4年
旭日竜小型50銭銀貨(d:31.0mm、w:12.5g)
年号:m4年
竜50銭銀貨(d:30.9mm、w:13.48g)
年号:m6〜m38年

旧1円銀貨(d:38.58mm、w:26.96g)
年号:m3年

新1円大型銀貨(d:38.60mm、w:26.96g)
年号:m7〜m20年

新1円小型銀貨(d:38.10mm、w:26.96g)
年号:m20〜t3年

貿易銀(d:38.58mm、w:27.22g)
年号:m8〜m10年


1円銀貨 : 丸銀打  丸銀打 がある

 丸銀打は、明治3年〜30年に発行された、旧一円、新大型一円、新小型一円及び貿易銀に見られる。一円
銀貨は、従来「貿易専用貨幣」として発行された。明治11年からは、国内でも流通できるようになった。

 しかし、明治30年、日本政府は金本位制を採用する貨幣法の制定に際し、国内での一円銀貨の通用停止
(明治31年4月1日限り)と引き替え禁止(明治31年7月31日限り)を決めた。
 開港場の外国銀行のなかには、金本位制の実施に疑念をいだくものが少なくなかった。金銀の間に相場の
差ができるのを恐れた政府は、全ての一円銀貨は、金貨と交換すると宣言した。

 政府は、交換期限の明治31年7月末までに、ふたたび環流して金貨に引換られるのを防止するため、明治
30年9月の布告をもって、交換した一円銀貨に○銀の極印を施すこととした。
 明治30年10月に始まった丸銀打は、翌31年3月には取りやめとなった。

一円銀貨物語



*****   *****   *****   *****   *****



(注)金貨の品位は、すべて金:900、銅:100
   明治30年貨幣法の制定により、それ以降額面の2倍で通用

旧1円金貨(d:13.51mm、w:1.67g)
年号:m4年


(d:17.48mmw:3.33g) (d:23.84mmw:8.33g)
旧2円金貨 旧5円金貨
年号:m3年 年号:m3〜m4年


(d:29.42mmw:16.66g) (d:35.06mmw:33.33g)
旧10円金貨 旧20円金貨
年号:m4〜13年 年号:m3〜13年


(d:12.12mmw:1.67g) (d:16.97mm、w:3.33g) (d:21.82mmw:8.33g)
旧1円金貨(縮小) 旧2円金貨(縮小) 旧5円金貨(縮小)
年号:m7〜m13年 年号:m9〜m13年 年号:m5〜m30年








新 政 府 紙 幣


 明治維新当初、新政府が引き継いだ藩札を整理するため、太政官札、民部省札、
 大蔵省兌換証券、開拓使兌換証券
等各種の紙幣が発行された。これらの紙幣は、
 名称は異なるものの、いずれも政府の財源調達のために発行されたものである。



太 政 官 金 札




太政官金札拾両(慶応4年5月発行)
(h159xb68mm)
太政官金札壱両(慶応4年5月発行)
(h133xb45mm)


太政官金札壱分(慶応4年5月発行)
(h110xb38mm)
太政官金札壱朱(慶応4年5月発行)
(h89xb35mm)


***   ***   ***   ***   ***


民 部 省 札

民部省札弐分(明治2年11月発行)
(h112xb43mm)


民部省札壱分(明治2年11月発行)
(h100xb38mm)


民部省札弐朱(明治2年11月発行)
(h89xb38mm)
民部省札壱朱(明治2年11月発行)
(h87xb35mm)


***   ***   ***   ***   ***


大蔵省兌換証券

大蔵省兌換証券壱円(明治4年10月発行)
(100xb48mm)



***   ***   ***   ***   ***


開拓使兌換証券

開拓使兌換証券:五拾銭 (明治5年1月発行)
(h95xb41mm)


開拓使兌換証券:弐拾銭 (明治5年1月発行)
(h84xb38mm)
開拓使兌換証券:拾銭(明治5年1月発行)
(h75xb34mm)




発 行 枚 数     (千枚)
券  種 太政官札
(両、分、朱)
民部省札
(分、朱)
大蔵省兌換証券
(円)
開拓使兌換証券
(円、銭)
十両(十 円) 2,033 352 48
五両(五 円) 1,194 456 44
一両(一 円) 15,485 1,000 500
二分(五十銭) 7,366 1,120
一分  20,645 9,628
(二十銭) 2,200
二朱 8,751
一朱 16,805 5,056
(十 銭) 3,000
総  額 4,800万両 750万両 680万円 250万円
参考文献 : 図録・日本の貨幣



 しかし、当時の政府は信用も乏しく、紙幣も不統一かつ粗悪であった。明治3年
(1870年)大蔵省の、紙幣改造の建議等にもとずき、政府は新しい紙幣の製造に
踏み切きることとした。

 当時、高度な印刷技術を持っていなかったため、ドイツに紙幣製造を依頼し、日
本で「明治通宝」の文言や官印などを補って完成した。こうして製造された紙幣の
正式名称を「新紙幣」という。この紙幣は、明治5年4月から発行され、通称は「ゲ
ルマン紙幣」、「明治通宝札」等と呼ばれていた。

 明治7年、大蔵省はドイツで作成した紙幣原版を使い、日本で紙幣を作ることとし、
常盤橋に紙幣工場を作り、明治10年7月〜11年6月にかけて10円、2円、1円、お
よび10銭の4種の紙幣を製造した。 
    (明治期の物価) 白米10kg:51銭(m10年)、大工手間賃:50銭/日(m12年)
               
入浴料:大人:1銭2厘(m15年)、日本酒:4銭5厘/1.8L(m10年)








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